きものくらちの小牧店ブログ
土潤溽暑 (つちうるおうてむしあつし)
2020.07.30
二十四節季では、現在、土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)。
熱気がまとわりつく蒸し暑い頃。私たちは、この暑さを打ち水などでしのぐことしかできませんが、木や草花は緑をますます濃くして夏を歓楽しているようです。
本来であれば、夏まつりの時期で、浴衣を購入される方も多いですし、着付けにご来店頂く方も多いのですが、今はかなり少なくなってきております。
しかしながら、行く場所によっては着物姿の人を多く見かけるのです。
先日大須の骨董市に行くと、何人もの方が、浴衣や、夏着物で来店されていて、店主の方も浴衣姿の方が何人もいらっしゃいました。
中でも印象的だったのが、80歳ぐらいのおじい様が、紺とグレイの間のような色合いの夏の結城でしょうか・・・何回も着てしんなりとした風合いの織りの着物を着ていましたが、夏の日差しの下、ステテコのシルエットが少し透けて見え、芭蕉布のような茶色の角帯をキリッと締めて、煙草入れを左後ろに垂らし、ストローハットを被り、駒下駄を履き、杖をついて歩いていた姿がとても粋で素敵でした。
あまりにも素敵だったので、写真を撮らせて頂こうと思ったのですが、お知り合いに会ったらしく、話し込み始めたので、やめました・・・。
今回はそんな素敵なおじさまが増えることを望んで、上布の浴衣のメンズコーデ。
一枚で涼しく着られると思います。毎日着て、生地がくたっとした感じもとても素敵です。
浴衣 上布 綿/麻
角帯 織屋にしむら 道徹博多角帯 絹
駒下駄 木 綿