きもの くらち

きものくらちの小牧店ブログ

古典柄のお振袖

古典柄のお振袖は、昔からのおめでたい柄や高貴な柄をモチーフに作られたお振袖です。

古典の柄は昔から変わらず配置や色合いが年々変化はしていますが、柄としては変わりが無く、何十年後も変わらず愛される柄でしょう。

今回のお振袖のメイン柄は貝桶と雪輪。

「貝桶」とは、平安時代から伝わる貴族の遊びの1つ、「貝合わせ」の道具を収めておく入れ物のことです。「貝合わせ」は、その名の通り、内側に蒔絵や金箔で装飾されたハマグリの貝殻を用いて、対になる貝を見つけるという遊びです。トランプの神経衰弱に似ていますね。

この遊びは、ハマグリなどの二枚貝の「同じ貝殻としか組み合わせることが出来ない」という習性を利用しており、この習性から、貝合わせ=「夫婦円満の象徴」とされるようになりました。

そして、公家や大名家の嫁入り道具として作られたり、婚礼の道具としても重要な意味を持っていたので、婚礼行列の先頭で運ばれていたりしていました。

このようなことから、「貝合わせ」・「貝桶」=夫婦円満・ぴったりの相手に巡り合えるようにという願いが込められています。

 

 

「雪輪」とは、雪の結晶の形から生まれた文様です。寒い冬に積もった雪は、春になれば雪解け水となり、野山の草花をはぐくみ、さらに秋の実りをもたらします。

このことから雪は五穀の精といわれており、その年が豊作になる吉祥の象徴とされていました。このようなことから、「雪輪」=豊かな人生を送れるようにという願いが込められています。

 

赤色の古典柄は、とってもよく見る柄ですが、小物で個性を表してみてはいかがでしょうか。

一般的には白系の半襟、着物からとったカラフルな色合いを重ね襟に合わせたりしますが、今回は、半襟、帯を黒地のものにして、帯の色から重ね襟や帯揚げの色を選び、落ち着いた色合いのコーディネイトにしてみました。可愛いだけではない、大人っぽい印象のコーディネイトになりました。

シックな色合いを組み合わせることで、最近流行りのくすみ色のドライフラワー等の髪飾りを組み合わせても、着物との調和がとれますよ。