きものくらちの小牧店ブログ
金木犀
2020.10.06
ひんやりとした秋の空にただよう、金木犀の甘く優しい香り。思わず深呼吸したくなり、秋だなぁ。と実感します。
いつもなら、いつの間にか匂ってきたな。と思うのですが、今年は心の余裕があるからでしょうか、まだ匂ってこないなぁ。と待ち遠しく、お家の隣にある、大きな大きな金木犀の木のある方の窓をいつも開けていて、花が咲いて匂ってこないかな。と、毎朝、花の咲き具合をチェックしていますが、まだまだのようです。
オレンジ色の小さな花は金木犀。白い花であれば、銀木犀です。しとしとと降る秋雨。雨上がりは一段と強く、香るように感じます。
この花が咲き始めると、急に肌寒さが増してきます。金木犀の開花期は2週間ほど。小さなオレンジ色の花が華やかに地面に散り始める頃には、着物の袷を着るのにちょうどよい季節と感じます。
今回は、金木犀の香りを感じるような黄色の米沢紬をコーディネイトしてみました。
帯揚げは金木犀の幹を表すこげ茶。
帯締めは葉を表す緑。
帯は有職文様のウサギが、金木犀の木の下にいるイメージで。
着物は組み合わせで、季節や行事、いろんな表現ができる世界で唯一の衣装だと思います。同じ着物と帯でも、帯締めと帯揚げを変えるだけで、色んな表現ができるんですよ。
ピンクやきみどりなどのパステルカラーで小物をまとめて、イースター(春の復活祭)。
シックな色合いで小物をまとめれば、秋のお月見。
コスプレ感覚!?楽しくコーディネイトして着物を楽しんでほしいです。