桐が花を咲かせる頃。盛夏を迎える頃には、卵形の実を結びます。桐は、伝統的に神聖な木とされ、豊臣秀吉などの天下人が好んだ花であり、現在も日本国政府の紋章として使用されています。
中国ではその昔から桐の木は、伝説上の鳥「鳳凰がとまる木」として神聖な植物として扱われてきました。
その神聖さから日本にも伝わり、しかも格式高い特別な家紋として存在しました。
皆様はご自身の家紋をご存知ですか?日本人であれば、必ずご自身の家紋があるはずです。先祖の墓、仏壇、和服の礼装には家紋が描かれていますので、是非、ご自身の家紋を調べてみて下さいね。ご先祖様のルーツがわかるかもしれませんよ。
礼装の和服に入っている家紋には意味があります。そして紋入れの数は1つ、3つ、5つと3パターン。
1つの場合は背中に1つ。背中はご先祖様を表します。
3つの場合は背中と胸に2つ。胸は両親を表します。
5つの場合は背中と胸に2つと、袖後ろに2つ。袖は親戚、縁者を表します。
格調が高くなるほど、紋の数が増えます。ですので、黒紋付、黒留め、色留めの礼装は5つ紋を入れます。すべてを背負って、式事に出席するという気持ちの表れですね。
江戸小紋三役、色無地以上の着物に一つ紋を入れると、準礼装に格上げできます。
着物は日本の伝統です。難しいと思う方も多いとは思いますが、知れば知るほど面白い文化ですので、興味を持っていただくと嬉しいです。